皆さんは、海外旅行に行ったことはありますか?海外旅行先で差別を受けたことはありますでしょうか。建前上は人種差別などはないという話もよく聞きますが、私の経験では人種差別はまだまだ存在していると思います。そこで、アメリカ滞在中に経験したこれってもしかしたら人種差別なのかなという経験を書きたいと思います。
1.クレジットカードの謎
アメリカに滞在した時、だいたいの支払いはクレジットカードで済ませていました。スーパーや薬局、タクシーもクレジットカードが使えましたから、ほとんど現金を使うこともありませんでした。ただ、一箇所だけ毎回クレジットカードが使えない場所がありました。それは、バスのチケット売り場です。中距離バスに乗る時、往復バスチケットを窓口で購入していたのですが、そのチケット売り場には中東系の男性がいました。最初にそこを利用した際、「クレジットカードは使えない」と言われたのでその後現金でずっと支払いを続けていました。
ある日、いつものようにチケット売り場に並んでいると私の前に白人女性が並んでいました。なんと、その女性は男性にクレジットカードを差し出して支払いをしていたのです。現金しか使えないと思っていて驚いた私は、その女の人に続いてクレジットカードを出しました。すると、普通にお会計ができたのです!なぜ?
しばらくなんとも思わなかったのですが、「あれって私に対してだけそういう対応にしたのかな?」と思うようにもなりました。たまたま最初に支払いをしたときにクレジットカードを読み取る機械がなかったor壊れていたか、たまたまその男性の機嫌が悪かったのか、これを差別だと言い切るのは難しいのですが、私の中でどうも納得がいかない話だったので今でもとても印象に残っている出来事です。
2.バスの座席
アメリカに滞在中、バスや電車に乗る機械も多くありました。バスは中距離バスだったため、日本の遠足などで乗るような二列のシートが左右に並んだ一般的なバスでした。私の乗るバスは割と混雑していて席がぎっしり埋まるくらいの客数で毎回運行していました。だいたい最初の方に並んでいたので、私はよく窓側に座っていました。そのため私の隣の通路側の席は空いています。空いているのにも関わらず、なかなか人が座りません。これは一度だけではなく何度か経験しました。最終的にはアジア系の方が隣に座って席が埋まるのですが、なんとなく気にはなりました。
これもたまたま別の理由で座る場所を探していたのか、本人たちに聞いたわけではないのでわかりませんが印象に残っている出来事の一つです。
アメリカの人口に占めるアジア人の割合は10%に満たないそうです。つまり、10人に1人もアジア人がいないことになります。更にアジア人の中で日本人の割合ももっと低いことになります。
日本では特に意識することはなかったのですが、アメリカに滞在することで初めて人種のマイノリティを経験することになります。私も含め、小学校でも中学校でも、インターナショナルスクールでない限り周りにいるのは日本人ばかりです。その環境で育った人にとっては、マイノリティを経験することで思うことはたくさんあるかと思います。他国へ滞在した人それぞれの経験があるかと思います。自分も日本で海外の人に似たようなことをしていないか、改めて考えさせられる経験です。このような経験があったからアメリカが嫌になることはありませんし、人生においてかけがえのない経験であることは間違いありません。旅行や滞在で似たような経験された方々のお話も聞いてみたいです。