アメリカのレイバーデーとは?Labor Dayの意味・由来とアメリカ人の過ごし方を解説

アメリカには、日本の「勤労感謝の日」と少し似ている「Labor Day(レイバーデー)」という祝日があります。

Labor Dayは、毎年9月の第1月曜日。

「Labor=労働」なので、直訳すると「労働の日」です。

ただし、現在のアメリカでのLabor Dayは、単純に「働く人に感謝する日」というだけではありません。

多くのアメリカ人にとっては、夏の終わりを象徴する3連休としても知られています。

今回は、アメリカのLabor Dayとはどんな祝日なのか、なぜ9月にあるのか、そしてアメリカ人がどのように過ごしているのかを紹介します。

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Labor Dayとは?

Labor Dayは、アメリカの連邦祝日です。

毎年9月の第1月曜日に設定されています。

アメリカ労働省によると、Labor Dayは「アメリカの労働者が社会や経済に果たしてきた功績をたたえる日」とされています。

現在では休日として定着していますが、その起源は19世紀後半の労働運動にあります。

当時のアメリカでは、工場などで長時間働く労働者が多く、労働条件の改善を求める運動が盛んになっていました。

その中で、労働者の功績をたたえ、労働者同士が交流するための特別な日を作ろうという動きが生まれます。

Labor Dayはいつから始まった?

最初のLabor Dayは、1882年9月5日にニューヨークで開催されました。

現在のような国民的な祝日だったわけではなく、Central Labor Unionという労働組合の組織によって企画されたイベントでした。

このときにはパレードが行われ、その後に労働者や家族が参加するイベントが開催されました。

つまり、Labor Dayは最初から「仕事を休んで家族や仲間と楽しむ」という側面を持っていたのです。

その後、各州へと広がっていきます。

1887年にはオレゴン州がLabor Dayを州の祝日として認め、その後ほかの州にも広がりました。

そして1894年6月28日、グロバー・クリーブランド大統領が法律に署名し、Labor Dayは連邦の祝日になりました。

現在の「9月の第1月曜日」という形も、このときに定められました。

「誰がLabor Dayを作ったの?」実ははっきりしていない

Labor Dayについて調べると、「Peter J. McGuire(ピーター・マクガイア)が創設者」と紹介されていることがあります。

ところが、実はこの点には歴史的な議論があります。

もう一人の労働運動家、Matthew Maguire(マシュー・マグワイア)がLabor Dayを提案した人物ではないかという説もあります。

アメリカ労働省も、現在ではMatthew Maguireが提案者だった可能性を紹介しています。

そのため、

「Labor Dayを作ったのは○○という一人の人物」

と断定するのは少し注意が必要です。

労働運動の中から生まれた祝日と考えるほうが正確でしょう。

現在のLabor Dayは「労働運動の日」だけではない

ここが日本人にとって面白いところです。

Labor Dayという名前からすると、現在も労働組合の集会や労働者の権利について考える日というイメージを持つかもしれません。

もちろん、Labor Dayにはそのような歴史があります。

しかし現代のアメリカでは、もっとカジュアルな祝日として過ごす人も多くなっています。

アメリカ議会図書館は、現在のLabor Dayについて、家族でのピクニックやスポーツイベント、夏の最後のイベントとしての側面を紹介しています。

つまり、

「労働者をたたえる祝日」+「夏最後の大型連休」

という2つの顔を持っているのです。

Labor Dayはアメリカの「夏の終わり」

アメリカでは、Labor Day Weekend(レイバーデー・ウィークエンド)という言い方もよく使われます。

Labor Dayは月曜日なので、土曜日・日曜日と合わせて3連休になります。

そのため、この週末を利用して旅行したり、家族や友人と集まったりする人もいます。

特に「夏最後の週末」という意味合いが強く、

「Labor Dayが終わったら夏も終わり」

という感覚を持つ人もいます。

日本でいうと、夏休みの終盤やお盆休みのような季節感に近い部分があるかもしれません。

もちろん、9月になっても暑い地域はありますが、アメリカの生活カレンダーの中ではLabor Dayが一つの季節の区切りになっています。

BBQやピクニックを楽しむ人も

Labor Day Weekendには、家族や友人と集まってBBQをしたり、屋外で食事を楽しんだりすることがあります。

これはLabor Dayの歴史とも少しつながっています。

もともとのLabor Dayも、労働者のパレードだけではなく、その後に労働者や家族が楽しむイベントが行われることが想定されていました。

つまり、Labor Dayは昔から

「働く人をたたえる」

「みんなで集まって楽しむ」

という側面を持っていたわけです。

Labor Dayはセールの時期でもある

アメリカのLabor Day Weekendは、ショッピングの面でも有名です。

この時期にはLabor Day Saleと呼ばれるセールが行われることがあります。

家具、家電、衣料品など、さまざまな商品が対象になることがあります。

そのため、

「Labor Day=休日」

だけではなく、

「Labor Day=大型セールの時期」

というイメージを持っているアメリカ人もいます。

アメリカの祝日は、単なる休日ではなく、ショッピングや旅行など消費行動と結びついているものも多いのが特徴です。

アメリカでは「働く人すべて」が対象

Labor Dayは、特定の職業だけを祝う日ではありません。

工場で働く人、会社員、ドライバー、建設作業員、医療関係者など、さまざまな仕事をしている人が対象になります。

アメリカ労働省も、Labor Dayをアメリカの労働者全体をたたえる日として位置づけています。

その意味では、日本の勤労感謝の日と共通する部分があります。

ただし、両者には歴史的な背景の違いがあります。

日本の勤労感謝の日は、もともとの「新嘗祭」という農業・収穫に関係する歴史を持っています。

一方、アメリカのLabor Dayは、19世紀の労働運動を背景として生まれました。

同じように「働く人」に関係する祝日でも、その成り立ちはかなり異なります。

Labor Dayに働いている人も当然いる

ここはアメリカの祝日を理解するうえで重要です。

Labor Dayが祝日だからといって、アメリカ中の会社や店舗がすべて休みになるわけではありません。

警察、消防、医療、交通、ホテル、飲食店、小売店など、祝日でも仕事をする人はたくさんいます。

アメリカ労働省も、Labor Dayには警察官、消防士、医療従事者、軍人など、祝日にも働く人々について言及しています。

つまり、

「Labor Day=全国民が仕事をしない日」

ではありません。

むしろ、「休める人が休みながら、働いている人にも敬意を払う日」と考えると分かりやすいでしょう。

日本の勤労感謝の日との違い

日本にも「勤労感謝の日」があります。

そのため、Labor Dayと比較すると面白いです。

アメリカ日本
祝日Labor Day勤労感謝の日
時期9月第1月曜日11月23日
背景労働運動新嘗祭などの歴史
現在の過ごし方3連休・旅行・BBQなど普通の祝日として過ごす人が多い
季節感夏の終わり秋・冬の入口

特に大きな違いは、アメリカのLabor Dayには「夏の終わり」という季節イベントとしての意味が強くあることです。

日本の勤労感謝の日には、ここまで強い季節イベントとしてのイメージはないでしょう。

なぜアメリカでは祝日が月曜日に多いの?

Labor Dayが「9月の第1月曜日」なのも面白いポイントです。

アメリカでは、月曜日を祝日にして3連休にする制度がいくつかあります。

そのため、Labor Dayも土日とつながった3連休になります。

アメリカでは「3連休=旅行やレジャーを楽しむ」という文化とも相性がよく、Labor Day Weekendという言葉が定着しています。

Labor Dayは「労働者の日」から「夏最後の休日」へ

Labor Dayの歴史を調べてみると、とても興味深い変化があります。

最初は、労働者が自分たちの権利や存在を社会に示すためのイベントでした。

そこから法律によって祝日となり、現在では家族や友人と休日を楽しむイベントへと変化しています。

もちろん、Labor Dayの本来の意味がなくなったわけではありません。

しかし、現代のアメリカ人にとっては、

「労働者の功績をたたえる日」

という意味と同時に、

「夏の最後の3連休」

という意味も非常に大きくなっています。

アメリカの祝日を知ると、その国の歴史だけでなく、人々の生活や季節感まで見えてきます。

まとめ

アメリカのLabor Dayは、毎年9月の第1月曜日に行われる連邦祝日です。

19世紀の労働運動から生まれ、1882年にニューヨークで最初のLabor Dayが開催され、1894年に連邦の祝日となりました。

現在では、労働者をたたえるという本来の意味に加えて、

  • 夏最後の3連休
  • 家族や友人とのBBQ
  • ピクニックやレジャー
  • 旅行
  • Labor Day Sale

など、アメリカの夏の終わりを象徴するイベントとしても定着しています。

日本の勤労感謝の日と比較してみると、同じ「働く人」に関係する祝日でも、歴史や過ごし方がかなり違うことが分かります。

アメリカに住んでいた経験がある人なら、「Labor Dayが来ると夏も終わりだな」と感じた経験があるかもしれません。

こうした祝日の背景を知ると、アメリカの日常生活がさらに身近に感じられるようになります。

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