アメリカには、日本ではあまり馴染みのない「サンクスギビングデー(Thanksgiving Day)」という大きな祝日があります。
日本語では「感謝祭」と呼ばれ、毎年11月にアメリカ全土で祝われます。
サンクスギビングデーは、家族や親戚が集まって食事を楽しんだり、日頃の恵みに感謝したりする日です。
また、アメリカではクリスマスと並ぶ重要なイベントの一つであり、会社や学校が休みになったり、街の雰囲気が一気にホリデーシーズンに変わったりします。
今回は、アメリカのサンクスギビングデーについて、開催日や由来、定番の食べ物、当日の過ごし方、会社や学校の休み事情まで紹介します。
1. サンクスギビングデーとは?
サンクスギビングデー(Thanksgiving Day)は、アメリカで毎年11月に祝われる国民的な祝日です。
日本語では「感謝祭」と訳されます。
もともとは、その年の収穫や日々の恵みに感謝する行事として発展してきました。
現在では、宗教的な意味合いだけではなく、家族や親戚、友人が集まり、一緒に食事を楽しむ日として広く定着しています。
アメリカでは、クリスマスや独立記念日と並んで、多くの人が楽しみにしているイベントです。
特に特徴的なのは、クリスマスのようにプレゼントを交換することが中心ではなく、家族で食卓を囲むことが大切にされている点です。
2. サンクスギビングデーはいつ?
サンクスギビングデーは、毎年11月の第4木曜日と決められています。
そのため、毎年日付が変わります。
例えば、今後の開催日は次のとおりです。
| 年 | 日付 |
|---|---|
| 2025年 | 11月27日(木) |
| 2026年 | 11月26日(木) |
| 2027年 | 11月25日(木) |
| 2028年 | 11月23日(木) |
| 2029年 | 11月22日(木) |
2026年は11月26日(木)です。
なお、サンクスギビングデーはアメリカの連邦祝日(Federal Holiday)に指定されています。
この日は連邦政府機関などが休みになり、多くの企業や店舗も営業を休止します。
なぜ11月の第4木曜日なの?
現在のように11月の第4木曜日と定められたのは1941年です。
もともとは11月の最終木曜日に祝われていました。
しかし、1939年に当時の大統領フランクリン・ルーズベルトが、クリスマス商戦の期間を長くする目的などから、感謝祭を1週間早めました。
これに対して反発も起こり、最終的には1941年に議会が11月の第4木曜日と定めました。
このような経緯があり、現在の開催日になっています。
3. サンクスギビングデーの由来・歴史
サンクスギビングデーの由来としてよく紹介されるのが、1621年に行われた収穫祭です。
当時、イギリスから北米に渡ったピルグリム(巡礼始祖)たちは、厳しい冬や食料不足に直面していました。
そこで、先住民であるワンパノアグ族の人々から農業や食料の確保などについて助けを受けたとされています。
その後、収穫を祝うために、ピルグリムとワンパノアグ族が食事を共にしたという出来事が、現在の感謝祭の起源の一つとして語り継がれています。
ただし、1621年の出来事がそのまま現在のサンクスギビングデーになったわけではありません。
アメリカではその後も地域ごとに感謝の行事が行われ、1863年にリンカーン大統領が11月の最終木曜日を全国的な感謝祭の日として宣言しました。
そして1941年に現在の日付が法律で定められました。
なお、この歴史については、先住民の視点から異なる捉え方もあります。現在の感謝祭を、単純に入植者と先住民の友好を祝う出来事としてだけ説明するのは正確ではありません。
4. サンクスギビングデーには何を食べる?
サンクスギビングデーといえば、やはり食事です。
アメリカの家庭では、普段よりも豪華な料理を用意し、家族や親戚と一緒に食卓を囲みます。
代表的な料理を紹介します。
ターキー(Turkey)
サンクスギビングデーの代表的な料理が、七面鳥の丸焼きです。
英語ではTurkeyと呼ばれます。
日本では七面鳥を食べる機会はあまりありませんが、アメリカでは感謝祭の定番料理として知られています。
大きな七面鳥をオーブンでじっくり焼き、家族みんなで取り分けて食べます。
家庭によっては、ターキーの中にパンや野菜などを詰めて焼くこともあります。
マッシュポテト(Mashed Potatoes)
茹でたジャガイモを潰して、バターや牛乳などを加えて作る料理です。
グレービーソースと呼ばれる肉汁を使ったソースをかけて食べるのが定番です。
ターキーと一緒に食べることが多く、感謝祭の食卓には欠かせない存在です。
スタッフィング(Stuffing)
パンや野菜、ハーブなどを使って作る料理です。
もともとは七面鳥の中に詰めて焼く料理でしたが、現在では別の耐熱皿で調理する家庭も多くあります。
クランベリーソース(Cranberry Sauce)
クランベリーを使った甘酸っぱいソースです。
ターキーの付け合わせとして食べます。
甘みと酸味があり、肉料理との相性が良いのが特徴です。
パンプキンパイ(Pumpkin Pie)
デザートの定番はパンプキンパイです。
カボチャを使ったフィリングに、シナモンなどのスパイスを加えて焼き上げます。
ホイップクリームを添えて食べることも多く、秋から冬にかけてアメリカのスーパーやカフェでもよく見かけるようになります。
このほかにも、スイートポテトやグリーンビーンキャセロールなど、家庭や地域によってさまざまな料理が並びます。
5. サンクスギビングデーはどう過ごす?
サンクスギビングデーは、家族や親戚と過ごすことが一般的です。
代表的な過ごし方を紹介します。
① 家族や親戚と集まって食事をする
最も一般的なのが、家族や親戚が集まって食事をすることです。
普段は離れて暮らしている家族も、この日は実家に帰省したり、親戚の家に集まったりします。
そのため、感謝祭の前後はアメリカ国内の移動が非常に多くなります。
日本のお盆や年末年始の帰省に近いイメージです。
② メイシーズのパレードを見る
ニューヨークで開催される「Macy’s Thanksgiving Day Parade(メイシーズ・サンクスギビング・デー・パレード)」も有名です。
1924年に始まった歴史あるパレードで、大きなキャラクターのバルーンやマーチングバンド、パフォーマンスなどが登場します。
現地で見物する人だけでなく、テレビで楽しむ人も多いイベントです。
③ アメリカンフットボールを見る
サンクスギビングデーには、アメリカンフットボールの試合を見ることも定番の過ごし方です。
NFL(National Football League)の試合が開催され、家族で食事をしながらテレビ観戦する家庭もあります。
日本でいうと、お正月に家族でスポーツ中継を見るような感覚に近いかもしれません。
④ ボランティアや寄付をする
サンクスギビングデーには、食料の寄付や地域の無料食事会など、困っている人を支援する活動も行われます。
感謝の気持ちを持つだけでなく、地域社会に還元する日として過ごす人もいます。
6. サンクスギビングデーは会社や学校も休み?
アメリカで生活するうえで気になるのが、会社や学校の休み事情です。
結論からいうと、サンクスギビングデー当日は、政府機関をはじめ、多くの会社や学校が休みになります。
ただし、すべての会社や店舗が一律に休みになるわけではありません。
会社は休みになる?
サンクスギビングデーは連邦祝日ですが、民間企業のすべてに休業を義務付ける日というわけではありません。
ただし、多くの一般企業では休業日として扱われます。
特にオフィスワークを中心とした企業では、木曜日を休みにするケースが一般的です。
また、企業によっては翌日の金曜日も休みにします。
その場合、木曜日から日曜日まで4連休になります。
日本でいうと、お盆やゴールデンウィークのように、まとまった休暇を取って家族と過ごすイメージです。
学校は休みになる?
学校も基本的に休みになります。
多くの学校では木曜日だけでなく、金曜日も休校となります。
さらに、学校区によっては月曜日から水曜日も休みとして、1週間程度の秋休みを設ける場合があります。
ただし、学校の休暇日程は州や学区によって異なります。
銀行や政府機関は?
連邦政府機関は原則として休みになります。
銀行も感謝祭当日は通常の営業を休止するのが一般的です。
一方、翌日の金曜日は通常営業に戻る金融機関もあります。
ただし、営業時間や営業状況は金融機関によって異なります。
スーパーやレストランは?
スーパーやレストランについては、少し事情が異なります。
感謝祭当日は多くの大型スーパーや小売店が休業、または営業時間を短縮します。
一方、コンビニエンスストアや一部のレストランなどは営業している場合があります。
特に、感謝祭当日は家族で料理をする家庭が多いため、食材の買い出しは前日までに済ませておくのが一般的です。
なお、実際の営業状況は店舗ごとに確認する必要があります。
7. ブラックフライデーとの関係は?
サンクスギビングデーの翌日にやってくるのが「ブラックフライデー(Black Friday)」です。
ブラックフライデーは、アメリカで大規模なセールが行われる日として知られています。
多くの小売店が割引セールを実施し、家電や衣類、日用品などをお得に購入できる機会となっています。
もともとは実店舗を中心としたセールでしたが、現在ではAmazonなどのオンラインショップでも大規模なセールが開催されています。
つまり、アメリカでは次のような流れでホリデーシーズンが始まります。
- 木曜日:サンクスギビングデー(家族と過ごす)
- 金曜日:ブラックフライデー(買い物を楽しむ)
- その後:クリスマスに向けた準備が本格化
サンクスギビングデーが終わると、街中でもクリスマスの装飾が目立つようになり、アメリカは一気に年末の雰囲気に包まれます。
8. 日本の祝日との違い
日本にも勤労感謝の日がありますが、アメリカのサンクスギビングデーとは少し性格が異なります。
日本の勤労感謝の日は、勤労を尊び、生産を祝い、国民が互いに感謝し合うことを趣旨とした祝日です。
一方、アメリカのサンクスギビングデーは、家族や親戚が集まって食事をするという習慣が非常に強く根付いています。
また、アメリカでは木曜日の祝日と金曜日の休暇を組み合わせて、長い週末にする人もいます。
日本の祝日が比較的カレンダー上の休日として認識されているのに対し、アメリカのサンクスギビングデーは、家族行事としての側面が特に強い祝日といえるでしょう。
まとめ
アメリカのサンクスギビングデーは、毎年11月の第4木曜日に祝われる重要な祝日です。
1621年の収穫祭に由来する行事として知られ、現在では家族や親戚が集まって食事を楽しむ日として定着しています。
今回紹介した内容をまとめると、次のとおりです。
- サンクスギビングデーは毎年11月の第4木曜日
- 2026年は11月26日(木)
- ターキーやマッシュポテト、パンプキンパイなどが定番料理
- 家族との食事やパレード、アメフト観戦などを楽しむ
- 多くの会社や学校、銀行、政府機関が休みになる
- 翌日の金曜日はブラックフライデーの大型セールが開催される
日本のお盆や年末年始のように、家族が集まって過ごすアメリカの大切な行事です。
アメリカの文化を知るうえでも、ぜひ覚えておきたい祝日の一つです。
関連記事


