アメリカの祝日のひとつに「コロンブスデー(Columbus Day)」があります。
日本ではあまり知られていない祝日ですが、アメリカでは連邦政府の祝日として定められています。ただし、アメリカに住んでいる人が全員休みになるわけではありません。
また、近年では「Indigenous Peoples’ Day(先住民族の日)」という名称を採用する州や自治体もあり、コロンブスデーの扱いは地域によって異なります。
この記事では、コロンブスデーとは何の日なのか、学校や会社は休みになるのか、なぜ名称をめぐる議論があるのかをわかりやすく解説します。
コロンブスデーとは?
コロンブスデーとは、探検家クリストファー・コロンブスの航海に関連して設けられた、アメリカの祝日です。
毎年10月の第2月曜日に祝われます。
2026年のコロンブスデーは、**10月12日(月曜日)**です。
アメリカでは連邦政府の祝日に指定されており、連邦政府機関などが休みになります。ただし、民間企業や学校などが休みになるかどうかは、それぞれの制度や地域によって異なります。
アメリカの祝日については、米国政府の公式サイトでも紹介されています。
なぜコロンブスデーが祝日になったの?
コロンブスが1492年に大西洋を横断した
コロンブスは、1492年にスペインの支援を受けて大西洋を横断し、現在のバハマ諸島にあたる地域に到達しました。
当時、ヨーロッパから見たアメリカ大陸への航海は、その後のヨーロッパとアメリカ大陸の交流、探検、植民地化につながる歴史的な出来事でした。
ただし、ここで注意したいのは、コロンブスがアメリカ大陸を初めて発見したわけではないということです。
当時、アメリカ大陸にはすでに先住民が暮らしていました。また、コロンブスより前に北アメリカへ到達したヨーロッパ人もいたとされています。
そのため、現在では「コロンブスがアメリカを発見した」という説明は、歴史を正確に表現するものではないと考えられています。
イタリア系アメリカ人の歴史とも関係している
コロンブスデーは、イタリア系アメリカ人の歴史や文化とも深く関係しています。
コロンブスはイタリアのジェノヴァ出身とされており、アメリカのイタリア系コミュニティでは、コロンブスが自分たちのルーツや貢献を象徴する人物として受け止められてきました。
コロンブスを記念する行事は19世紀から広がり、1937年にはフランクリン・ルーズベルト大統領が10月12日をコロンブスデーとして宣言しました。その後、1968年の法律によって10月の第2月曜日に祝う現在の仕組みが定められました。
コロンブスデーはアメリカの祝日?学校や会社は休み?
結論からいうと、コロンブスデーはアメリカの連邦祝日ですが、全国の学校や会社が一律に休みになるわけではありません。
| 場所・施設 | 休みになる? |
|---|---|
| 連邦政府機関 | 原則として休み |
| 銀行 | 休業することが多い |
| 公立学校 | 地域や学区によって異なる |
| 民間企業 | 会社によって異なる |
| 郵便サービス | 通常の祝日スケジュールに従う |
| 株式市場 | 通常どおり取引する場合がある |
※上記は一般的な傾向です。個々の施設の営業状況は別途確認してください。
例えば、連邦政府機関が休みでも、民間企業は通常どおり営業していることがあります。
また、学校が休みになる地域もあれば、通常授業を行う地域もあります。アメリカでは州や自治体、学区ごとに制度が異なるためです。
2026年のコロンブスデーは10月12日
米国人事管理庁(OPM)の公式スケジュールによると、2026年のコロンブスデーは10月12日です。
そのため、アメリカの政府機関に問い合わせをしたり、行政関連の手続きをしたりする場合には、通常より対応が遅れる可能性があります。
ただし、すべてのオンラインサービスが停止するわけではありません。
コロンブスデーと先住民族の日は何が違う?
近年、コロンブスデーについて調べると「Indigenous Peoples’ Day」という言葉も目にします。
これは日本語では「先住民族の日」などと訳される記念日です。
コロンブスデー
コロンブスデーは、コロンブスの航海やイタリア系アメリカ人の歴史・文化を記念する日として位置づけられてきました。
一方で、コロンブスの航海をきっかけに進んだ植民地化や、先住民が経験した土地の喪失、強制的な同化などの歴史にも目を向ける必要があります。
Indigenous Peoples’ Day
Indigenous Peoples’ Dayは、アメリカ大陸の先住民族の歴史、文化、貢献をたたえる日です。
コロンブスデーと同じ10月の第2月曜日に記念する地域も多くあります。
この名称を採用する背景には、コロンブスを中心とした歴史の語り方を見直し、先住民の視点や経験も大切にしようという考えがあります。
なぜ名前が変わっているの?
コロンブスデーの名称や記念方法については、アメリカ国内でも意見が分かれています。
コロンブスを記念することを重視する人がいる一方、先住民に対する植民地化の影響を考慮し、先住民族の日として記念することを支持する人もいます。
その結果、州や自治体によって名称や扱いが異なっています。
2026年時点でも、連邦政府の祝日としての名称はColumbus Dayですが、先住民族の日を認める州や自治体もあります。
つまり、コロンブスデーが全国一律に先住民族の日へ置き換わったわけではありません。
コロンブスデーはどのように過ごすの?
コロンブスデーの過ごし方は、地域や個人によって異なります。
地域によっては、コロンブスやイタリア系アメリカ人の歴史に関連したパレードや記念行事が開催されます。
一方、先住民族の日を記念する地域では、先住民の文化や歴史を学ぶイベント、教育プログラムなどが行われることがあります。
また、特別な行事には参加せず、通常の月曜日として過ごす人もいます。
日本の祝日のように、全国で同じような行事が行われる日だと考えると、実際の状況とは少し違います。
日本人が知っておきたいポイント
コロンブスデーについて知っておくと、アメリカのニュースや文化を理解しやすくなります。
特に押さえておきたいのは、次の3点です。
- コロンブスデーは、10月の第2月曜日に祝われるアメリカの連邦祝日。
- 連邦政府機関は原則休みだが、学校や民間企業の休業は地域や組織によって異なる。
- 先住民の歴史を重視する動きから、Indigenous Peoples’ Dayという名称を採用する地域もある。
アメリカの祝日は、単に仕事や学校が休みになる日というだけではありません。歴史や文化、さまざまなコミュニティの価値観を知るきっかけにもなります。
まとめ
コロンブスデーは、クリストファー・コロンブスの航海に関連するアメリカの連邦祝日です。毎年10月の第2月曜日に設けられ、2026年は10月12日です。
ただし、アメリカ全土で学校や会社が一律に休みになるわけではありません。また、コロンブスの航海を歴史的にどう評価するかをめぐって議論があり、先住民族の日として記念する州や自治体もあります。
アメリカの祝日を調べる際は、祝日の由来だけでなく、地域による違いや、その背景にある歴史にも目を向けてみると、アメリカ文化への理解が深まります。
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